クリーン化の新たな潮流
年々見直されるISO14644
日本のクリーンルーム産業において、一般的に用いられる「クラス1,000」や「クラス100」などの清浄度等級について、果たしてどれほどの皆様がその源流をご存じでしょうか。
先人達より長年引き継がれ、パーティクルカウンターを用いて空気中の浮遊微粒子を計測し、その清浄度を以てクリーンルームの清浄度等級を呼称するこの習わし。その源流は、ISO14644というクリーンルーム運用・管理の国際規格に由来しています。
空気中に浮遊する0.1μmや、0.5μmの粒子濃度を計測する手法をPart1として規格後、ISO14644は年々見直され、現在までにPart19までがリリースされています。
新たな発見、計測技術の進化、時代のニーズに伴い、改定を繰り返しながら、今でも世界のエレクトロニクス産業のクリーン化を牽引し続けていることは、残念ながら日本の多くのエレクトロニクス企業様には知られておりません。
パーティクルカウンターでは測れない「粗大粒子」
確かに微細化が進む中、特段ナノメートルの領域のモノづくりを進化させ続ける半導体前工程においては、浮遊微粒子をターゲットとした空気清浄度の管理は、その技術領域において汚染を制御する大きなキーファクターとなります。
そこで、パーティクル計測機器に進化の必要性を突き付けナノスケール粒子の管理・制御をもたらし、技術革新を支える計測技術・手法になりました。
一方、パーティクルカウンターによる空気清浄度の監視では計測できない、質量を持ち、空気中に漂い続けることなく、落下・沈降と接触転移を通じた再飛散を繰り返しながら製品汚染に到達する「粗大粒子」。これが近年新たな潮流としてISO14644で新たに規格化され、着目されています。
粗大粒子は、浮遊微粒子とは全く異なる挙動と性質を持ち、パーティクルカウンターでは測定・監視ができません。こうした粗大粒子も新たに測定・監視する技術の登場により、世界中のクリーンルームでその認知が進みつつあり、当社でもその一端を担わせて頂いております。
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